PUBG が抱える幸せの爆弾から学ぶ『ゲーム体験を追求する開発』

2017年12月14日

PUBG 正式リリース 追求するゲーム開発

 

PUBG 正式リリース に向けて
PUBG 正式リリース 12/20 に

 

PUBG 正式リリース へ

■PUBG 日本公式サイト
■PUBG Steamストア

MMORPG『TERA』を生み出した
Bluehole Studio Inc. がかつてARMA3の開発の携わっていた
Brendan Greene氏を招き、制作したバトルロワイアルゲーム
PLAYER UNKNOWN’S BATTLE GROUNDS(以後 PUBG)は
全世界の話題と注目を浴び、
今では世界で最もプレイされているオンラインゲームとなりました。

一瞬で勝負が決まる緊張感
状況を打開するための決断はプレイヤーの直観的な操作に委ねられる。
しかも、その瞬間が立て続けに起きる時もあれば連鎖することも。

PUBG
PUBG 新マップ 砂漠 TOP10入り ならず

ヘッドショットをもらい、
「残念。こんな日もあるさ」と告げられ、
マウスを握る手が汗ばんでいることもあります。

PUBGの一番良いところはどこだ?と問われたら、
恐らく僕は上の情景を頭に浮かべながら
『インパクトのあるゲーム体験』だと答えるでしょう。

この記事では
2017年12月20日に正式リリースとなる
これまでのアーリーアクセス期間において、
PUBGが世界に与えたインパクトの成分を明らかにしながら、
『ゲーム開発とゲーム体験』についてお話しします。

その前に簡単に自己紹介を……。

この記事のライター/Semapho とは

この度、ゲームホリック様と縁があり、記事を書かせて頂くことになりました。
ゲームフリーライターのSemapho(セマフォ)と申します。

Semapho(セマフォ) プロフィール

人生に大きな影響を与えたゲーム
『タクティクスオウガ』に影響を受けた
元大手ゲーム開発のスタッフで自称インディーゲーマー。

自身の運営するウェブサイト『セマフォの屋根裏部屋』では
Dead by Daylight や Portal Knights、Factorio、The Forest など
大ヒットゲームの開発チームへインタビューを行う。

『PC一台で世界の最前線に立つ』をコンセプトに
個人のウェブサイトながら、
これまでどこにも掲載されていない情報、
どこにも似つかないスタイルで情報を発信してきた。

フリーライターであり、翻訳家。
現在はSurvive The NightsのBackerとしても活動中。

■セマフォの屋根裏部屋
■インタビュー 一覧

PUBG 歴史を変えた出会い

韓国のゲーム会社Blueholeスタジオは、
TERAというハンゲームから大人気MMORPGを制作し、
オンラインゲーム開発の功績を残しています。
(日本国内ではハンゲームからプレイ可能)

そんな中、新たなバトルロワイアルゲームを開発するにあたり、
彼らが出会ったのが PLAYERUNKNOWN こと、
現在、Bluehole のクリエイティブディレクターを務める
Brendan Greene 氏でした。

Greene氏は、
現在のバトルロワイアルゲームの原型を作ったとされる
ARMA3の制作に携わっており、
Blueholeと新たなバトルロイヤルゲーム開発を始めました。

それがPLAYER UNKNOWN’S BATTLE GROUNDSです。

PUBGのなにがプレイヤーの心を射止めたか

PUBG 新マップ 砂漠
先日追加された新マップ 砂漠

PUBGのなにが具体的にすごいの?と聞かれると、

例えば、バトルロワイアルっていうシステムが面白くて……。
ということは恐らく誰しもが分かっていることでしょう。

では、なぜ結果として、同じバトルロワイアルゲームである
H1Z1 KotF をプレイヤー数で圧倒するようになったのでしょうか。

ここでは敢えて、
ゲームシステムではなく
背景舞台裏なにが起きていたのか、という
戦場ではあまり意識しないことについて触れていきましょう。

①コミュニティとの関係性

コミュニティからのフィードバックを得ることが、
良いゲーム、そして長く愛されるゲームになるために
絶対に必要であることは、
Stardew Valley や Dead by Daylight
Escape from Tarkov がすでに証明しています。

実は僕も現在 Survive The Nights という
新たなアプローチで展開するゾンビサバイバルゲームの
支援者としてコミュニティに所属しています。

では、なぜコミュニティの存在が重要なのでしょうか。

それぞれのゲームのコミュニティは、
「こういうシステムを追加してほしい」
「こういうアイテムが欲しい」
という要望から、

「ここ不具合があって進行できないよ」
「このバランス調整はおかしいでしょ」
という意見をフォーラムで開発チームへ伝えることができます。

これら意見、要望は、
実際のプレイによって感じたものであるため
開発にとって『宝物のような助言』でもあるのです。

なぜなら、
コミュニティはそれぞれがそのゲームに対する
理想のゲームプレイを抱いているため、
開発チームの思うユーザー目線とは異なる
「より快適に楽しく遊べるアイディア」が詰まっているのです。

ゲーマーがそのアイディアを持っていることは
「こんなゲームで遊びたい」という理由から
開発を始めるインディーゲームシーンが証明しています。

つまり、ゲーマーは
『より楽しくゲームできる方法』を本能的に知っていると言えます。

PUBG はコミュニティとの良い関係性を築き、
フィードバックを得ることで
よりフレキシブルな運営制作ができているのです。

それは開発チームにとっても、
コミュニティにとってもゲーム体験の上で
『幸せ』であり、『豊か』なものになることを意味します。

現在もそのコミュニティは世界中で拡大しています。
つまり、PUBGは正式リリースを待たず
数を増していく幸せの爆弾を抱えることになったのです。

正式リリースを迎えれば
きっと超大規模の大会が開かれることでしょう。
世界中で歓喜と興奮の熱が爆発すれば素晴らしいですね。
日本サッカーの象徴、キング・カズの言葉にあやかれば
「日本も世界なんですよ」ということで、

日本での日本流のe-Sportsの拡大が楽しみです。

②動画配信との相性

PUBG テストサーバー メニュー画面
現在、テストサーバーにて新マッププレイ可能

PUBGにとって、
世界各国での動画配信ブームの流れに乗り、
それがセールスと結びついたことは
時代とのマッチングと言えるでしょう。

日本では動画配信が
流行りを極めつつあり、
その証拠に一時最もPUBGをプレイしているのは
日本人である、という情報が公開されたこともあります。
(リアルタイムでの集計)

どんなゲームでも概ね当てはまるのですが、
『配信向きのゲーム』はセールスでも有利になります。
もっと言うと、
人気のストリーマーが遊んだゲームは、
セールスも非常に好調になるなど
ユーザーからも分かりやすい結果を残せます。

その結果として、
インフルエンサーマーケティング 同様
非常に効果的であることは間違いありません。
ある意味、下手なコマーシャルを仕掛けるよりも
圧倒的に分かりやすいでしょう。

ゲーム開発からインフルエンサーへ
インフルエンサーから視聴ユーザーへ波及しても、
大きくゲーム体験へのイメージが崩れないことが特徴です。

誰が遊んでも
ドキドキするようなゲーム体験は、
PUBG のゲーム性の特徴でありますし、
そのドキドキをシェアする方法に
ゲーム動画配信、ゲームライブ放送が非常に合うのです。

 

PUBG はこれからどうなっていくのか

PUBG 新車両
PUBG 追加された新車両

PUBGはこれからもっと
エンターテインメント性のある大会や
それに関係する仕組みが作られていくでしょう。

これはゲーム内のシステムで、というより
大会の運営、イベント運営の働きかけであると予想します。
(もちろんシステムのアップデートもあるでしょう)

また、プロゲーミングチームでも
当然、『PUBG部門』が設立され、
そこを目指すプレイヤーも増えていくでしょう。

大会へ出場する理由
スポンサー獲得や「プロゲーマーになる」という
目標や結果になったり、
e-Sportsそのものに実感が湧くきっかけになる
ゲームタイトルになり得る可能性もあります。

個人的には、
もっと個人規模で大会が開ければ、
非常に面白いことになる、とも思っています。

現在行われている日本国内のPUBG大会

PUBG は既に特定の団体や個人に
レンタルサーバーの権利が与えられ、
カスタムマッチングを行うことができます。

日本国内でも
Shobosuke氏が運営する DONCUP(ドンカップ)
OPENREC.tv が運営する PUBG PARKには
プロゲーマー、プロストリーマーだけでなく、
一般のプレイヤーも参加することが可能で、
良い成績を残せばプロになれることだってあります。

実際にOPENRECの大会
PUBG PARKで優勝したプレイヤー三名にインタビューした後、
それぞれプロゲーマー、ゲーミングチームに所属しました。

これはボクシングでもそうであるように、
鮮烈なKO勝利を成し遂げたボクサーが
エンターテインメントの本場 ラスベガスでの
世界戦、世界王者統一戦 に招待されることに似ています。

大会の映像を見ている視聴者にとって
強烈な印象を与えるプレイングをした選手は
一瞬で心を鷲掴みに出来るチャンスがあるのです。

僕も実際にそういった選手を目撃しましたし、
インタビューという形で接触することができました。
ゲームにもそういう力があるのです。

エンターテインメント と e-Sports

PUBG 砂漠マップ
PUBG 砂漠マップ は隆起が激しく敵が潜んでいる可能性もある

僕のアメリカ在住の友人が以前言っていたのですが、
アメリカ国内ではテレビの地上波で
金曜のゴールデンタイムにカウンターストライクなどの
e-Sports番組がオンエアされるのです。

これを最初に知ったときは、
Counter Strikeを普段プレイしない僕でも
ワクワクするような嬉しさを覚えました。

「ゲームはとっくにエンターテインメントになっている」
そう確信した出来事でもありました。

少し勝手な発言になるかも知れないのですが、
日本でもe-Sportsをテレビ放送すればいいのに、と思っています。

もっと正確に言うと、
人気のゲーム動画配信者が番組のゲストとして参加したり
一般のプレイヤーと同様にマッチングに参加すれば、
テレビで放送すること自体に意味がある、と思います。

これに関して突っ込んだ話をすると、
この記事の主旨から逸れる可能性があるため
また機会があれば、
この内容に関しての記事を書きたいな、と思います。

PUBGから学べること

ゲーム体験、という言葉をこれまで意識して使ってきました。
意図された形でこの言葉に出会ったのは、
僕がDead by Daylightの開発チーム Behaviour Interactive へ
インタビューを行った時でした。

Blueholeと同様に Behaviour Interactive は
大規模かつ世界的なコミュニティを築いており、
どうすればこのコミュニティに愛され続ける素晴らしいゲームになるのか
ということを追求していました。

結果として、
Dead by Daylight の場合、様々なホラー映画、スプラッター映画から
登場人物、キャラクターが登場するなど、
コミュニティの求めるサプライズを欠かさない形で期待に応え続けています。

PUBGに関しては
例えば段差を登れるようになったり、
正式リリース前に新マップの 砂漠 が登場したり、
新しい銃や車両が登場するなどアクションに直結する
PUBGらしい仕様追加、プレイアブル
コミュニティの期待に応えていると思われます。

また、PUBGの良い点は
ソロだけでなく、DUO(デュオ)やSQUAD(スクアッド)など
編成が変わるだけで『ドキドキに種類』が変化することが
非常に面白い、ということです。

非日常こそが最高の体験

僕にとっては「ゲームプレイ」は日常のことでも
それぞれの「ゲームで出来ることは全て」非日常のことです。

銃を撃つことも、
武器を求めて建物を探索することも、
ヘッドショットを喰らってダウンすることも、
全てが非日常です。

その中でもやはり強いインパクトをもたらす非日常の出来事と言えば
100人のプレイヤーのTOPに立つ瞬間。ドン勝なのです。

もし、これからPUBGを
プレイする新規プレイヤーで、
ドン勝初めて食べられました!という方がいましたら
ゲーホリ編集部か、Semaphoに報告下されば、
同じゲーマーとしてあなたの非日常を祝福いたします。

もしくはどこかの戦場でお会いすることだってあるかも知れません。
その時は……。

PUBG ドン勝 初心者
これは昔、フレンドにおごってもらったドン勝

 

PUBG が抱える幸せの爆弾から学ぶ『ゲーム体験を追求する開発』

ライター/Semapho

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Semapho
ゲームフリーライターであり自称インディーゲーマー。 ウェブサイト『セマフォの屋根裏部屋』の管理人。 Dead by Daylight、Portal Knights、SCUM、Survive The Nightsなどの超ヒット、期待作の世界初インタビューをするなどの実績を持つ。

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