現役大学生プロゲーマーstrider選手と対談!「プロとして恥ずかしくない人間に」【Pro esports Team HANAGUMI】
今回インタビューさせて頂いたのはPro esports Team HANAGUMIに所属する現役大学生のstrider選手です!
現役大学生でありながら、プロゲーマーでもあるstrider選手がどのようにゲームと出会い、プロになったのか。
そしてプロになった今、ゲームに対する思いや考え方にどう変化があったのか本人に聞いてみました!
Pro esports Team HANAGUMI

strider選手が所属するHANAGUMIの公式サイトはこちらです
HANAGUMIはesportsを中心に活動するマルチプロゲーミングチームです。
HANAGUMIの由来は、名の通り「花:向日葵」。
花というのは、1つの軸(チーム)に沢山の花びら(選手)がいて美しい花となります。
選手1人1人がそんな向日葵のように空(上)に向かって高く力強く、トップを
取るぞという強い気持ちを持ち、日々活動しています。引用元: HANAGUMIについて
strider選手のプロフィール
strider選手はLoL(League of Legends)部門として活動されています。

- 名前:strider
- 経歴:Saikyo Makinyan/DetonatioN Rising
- 得意チャンプ:Shen,Camille,Vladmir
- ロール/役職:Top
- 趣味:囲碁、読書、落語
- strider選手のTwitter
- strider選手のTwitch
strider選手のランク
普段聞くことができない貴重なプロゲーマーの生の声をお聞き出来ました。
今回お忙しい中インタビューにご協力してくれてありがとうございます。
いえいえ、こちらこそありがとうございます。
では、早速インタビューを始めていきたいと思います。
宜しくお願いします。
strider選手が初めて遊んだゲームは
現在はプロゲーマーとしてLoLで活躍されていますが、strider選手が初めて触れたゲームは何ですか?
そうですね、一番最初にやったのはスーパーファミコンのスーパーマリオコレクションですね。
アクションゲームからのスタートだったのですね!ファミコンではなく、スーパーファミコンというところに年齢差を感じます(笑)
当時は、難しくて「スーパーマリオブラザーズ2」はクリアできませんでしたね。
「スーパーマリオブラザーズ2」は難しいゲームで有名ですよね。よく遊ばれていたのはアクションゲームが多かったのでしょうか?
そういえば、考えてみればRPGとかはあまりやってなかったですね。
今はどうでしょう。RPGをプレイすることはありますか?
最近だと、女神転生とか世界樹の迷宮とかアトラス系の難易度が高めのゲームをやってますね。


やはり難しいゲームを好まれるようですね。
そうですね。あと小学生の頃は、マリオ64とかドンキーコング64だとかスマッシュブラザーズ64とかやってましたね。
近所の友達や、幼馴染や兄弟とよくやってました。
ちなみに、スマッシュブラザーズ64はキャラクター何使われてたんですか?
フォックスですね。

フォックスですか!カウンターとか反射神経が求められますけど、やはりその時から動きがすごかったんですね!
いや、そういうことじゃないです(笑)
あ、そういことではないですね。すみません(笑)
そういうゲームは、確かにその頃から楽しかったです。
格闘ゲームなどはされなかったんですか?
コマンドとかその当時理解できなくて。単純な行動しかできなかったので、あんまり奥深さを感じられなかったので好きではなかったですね。
流石に小学生ですからね。
中学生、高校生になって遊ぶゲームは変わってきたりしましたか?
そうですね。ネットゲームに触れていく時期でしたね。
小学生の頃からネットゲームに触れているのですね。ずっとゲームに没頭していましたか?
そうですね。でも流石に小学生の時は外で遊んでましたよ。こうなる(プロゲーマー)とは予想してませんでしたね。
プロゲーマーになるきっかけと意識の変化
プロゲーマーになるきっかけというのは何だったんですか?
LoLをやっているうちに、単純に高いレベルにいきたかったことや、上手い人たちと共闘したかったし、上手い相手と対戦したかったし、その流れから、野良のチームに応募して強い人で集まろうという形でチームに所属して、段階を経ていったら、いつのまにかこうなっていましたね。単純にこのゲームを上手くなりたかったこともありますね。
プロゲーマーになって気づいたことなどありますか?やはり、なる前となった後だと違うと思うんですけど、プロゲーマーになったから見えた景色などありましたら教えていただきたいです。
僕は、現状はガチのプロゲーマーとゲームが上手い人との中間地点くらいだと思ってます。
プロゲーマーになる前と比べると意識が変わりましたね。
ゲーム内の言動だったりとか、SNSの使い方だったりとか、プロとして恥ずかしくない人間であるべきだし、あろうと思っています。
若い時期にはちょっとヤンチャしてた時もありましたけど(笑)
現在では、だいぶ落ち着いたのではないかなと自分では思います!
プロとアマでは全く違うものなのですね。若い頃は、どんな事にイライラしていたのでしょうか?
対戦ゲームですからね・・・本気でプレイすると頭に血が上ったりだとか…。そういう時期があったんですけどね。
確かに本気でプレイするからこそ、感情的になってしまう場面もありますよね。現在はどうでしょうか?
今は、あまり気にしなくなりました。
ゲームは人を大人にする!という事でしょうか。
人の振り見て我が振り直せではないですけど、そういう言動をしなくなったら、そのような言動している人たちを反面教師にして、こういう風にならないようにしようとは思ったので。
周囲の目もそうなんですけど、百害あって一利なしですからね。
確かにその通りですね。
プロゲーマーになってから様々な厳しさを感じたと思うのですが、どのような時でしたか?
厳しいと感じた時ですか・・・そうですね。
やはり、僕よりも上手い人がいるわけですよ。
その時に自分よりも格上の相手と戦ったときに「どうすればいいんだ」って途方に暮れる瞬間があったりとか、これ以上どうやって上手くなれば良いんだという葛藤する瞬間がありますね。
プロが考える「ゲームが上手になるために必要な事」
一般的なアスリートの方、例えば野球選手やサッカー選手などが抱える悩みと同じですね。
才能という言葉は使いたくないのですが、才能にも色々ありますからね。
ひたすら練習できることも、僕は才能だと思います。
とにかく練習に打ち込む事は簡単なことではないですよね。
僕もLoLに関してかなり練習してきてるわけです。
自分よりうまい人は、自分よりもさらに練習しているんですよ。
そう考えると、上手い人たちと同じだけ練習したら、人よりもちょっと上手くなれるのかなって思いました。
練習量がゲームを上手くなったりする上では、一番重要なのではないかと思います。
積み重ねる事・地道な練習がプロにとって非常に重要だということですね。
練習の仕方にもよるんですけどね。
LoLにはひとりひとり役割があるんですよ、5人チームですので。
自分のロールを練習し続けた方が僕は効率が良いと思うんですけど、他のロールを知っておくべきこともやはり必要なんです。
各ロールの動きを理解したうえで、自分はこう動くってバランスが必要なんですけど、ただその分、自分のロールの練習に怠りがあったりするとやっぱり同じ時間やっている人と比べると実力が落ちてしまうのかなとかバランスが難しいかなと思います。
最終的に言えるのは練習量は裏切らないということですね。
ちなみに、strider選手の練習時間と練習量はどのくらい費やすのでしょうか?
大会期間中だと、1番練習してた時は食べる寝る風呂入る以外は全部練習にあてた時がありましたね。
睡眠時間まで削ってやってましたね。
普段だと学校もあるので、平均して1日5時間くらいですかね。
それ以外にもプロのゲーマーの配信を見たりとかしています。
まさにゲーム漬けですね。
そうですね。
あと、試合全体の大きな動きを把握するために、LoLを囲碁に置き換えて考える事があります。
LoLを囲碁にですか?
どういうことかというと、囲碁には「棋譜並べ」という対局で指された手を順番に記入し、記録する習慣があり、棋譜を見ながらその棋譜通りに実際に自分で碁盤の上で再現するんです。
それをLoLに活用すると「ここの場面でこのように手を打った」と重要な場面を模様として感覚的に覚えることができるんです。
このような模様になっているから経験則的に、ここに打てば良いんだなって感じて、それがLoLの配信で見るのも同じですね。
今度、配信を見る際には私もその観点で見てみます。
同じゲームの試合で、同じ組み合わせキャラでも戦法によって流れは変わるので、まったく同じゲームの試合になることは絶対にありえません。大まかな流れを理解して、攻められたり、チャンスの場面では上手い人がどう選択するのかを見るために、自分よりも明らかに上手い海外のプロゲーマーの配信を見ることが重要だと思います。
なるほど。
海外で言えば、やはり韓国が強いとお聞きしますが。
そうですね。
現在は韓国がナンバー1だと思っています。
全世界が認めるのではないでしょうか。
韓国が強い理由はなんだと思いますか?
やはり、話を聞く限り韓国の人たちは練習量がすごいです。
ゲームのこと以外は考えなくて良いくらい練習しています。
しかし、根詰めると体を壊してしまうので運動をしっかりしているそうです。
それをやっているチームのほうが良い結果をだしているみたいですよ。
やはり強さの秘密は練習量なのですね!
LoLにハマった理由
strider選手がLoLを突き詰めていこうと思ったのは元々LoLが好きだったからですか?
そもそもこのゲームを始めたきっかけが、LoLは現在シーズン7なんですけど、僕が始めたのがシーズン3からなんですよ。
4年くらい前ですかね。
まだ日本サーバーがない頃ですね。
なかったですね。
当時配信サイトで「世界一の同時接続数ゲームです」と紹介されていて。
その配信を見たことがきっかけで僕は始めました。
やはり、いっぱい人がプレイしているゲームで自分が上手くなったらすごいのではないかって思いました。
このゲームはレートがあり、階級や数字などで可視化されています。
ハマったきっかけは、可視化された階級が上がっていくのに快感を覚えたからですね。
高校生でしたからね(笑)
チームゲームに入るきっかけ
上がった瞬間モチベーションがあがりますからね。
はい、ほんと楽しかったです。
自分の限界を試すのが好きだったので。
おお!すごい!ストイックですね。
ストイックもそうなんですけど、人よりも上手くなる快感があるのも間違いないですし。
自分が上手くなればなるほど相手も上手くなるわけで、階級やレートというものが存在するので、その強い相手としのぎを削っている時間が楽しくて、それが後のチームゲームに入るきっかけとかになりました。
そこがきっかけだったんですね。
LoLは※MOBAというジャンルでマルチタスクを求められる難しいゲームの印象を個人的に受けたのですが、LoLを始めるにあたって敷居はありませんでしたか?
マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(英:Multiplayer online battle arena、略称 MOBA)とはコンピューターゲームにおけるRTSのサブジャンルで、プレイヤーが2つのチームに分かれ、それぞれのプレイヤーがRTSゲームの要領でキャラクターを操作し、味方プレイヤーと協力しながら敵チームの本拠地を破壊して勝利を目指すスタイルのゲームのこと
幼少の頃から囲碁をやっていたのですが、MOBAがその囲碁に似ているんです。
その感覚に似てるんですよね。
なるほど。
だからすんなりとゲームができたんですね。
そうですね。

そうなんですか!?
実は僕もヒカルの碁を見てから囲碁を始めたんですよ!
では、プロゲーマーになって良かったなと思ったことはなんですか?
人との出会いですね。
対戦相手も含めてですか?
どちらかと言えば仲間ですね。
固定したメンバーでずっとやっていますからね。
僕は、ストイックな感じでLoLをやっていたのでフレンドというものを作っていませんでした。
ずっと一人でやってることが苦ではなかったので一人で遊んでました。
チームに入ったことで、人との繋がりができてきて、その中で仲良くなってくる人ができたので、チームに入って良かったなと思いました。
プロゲーマーの生活スタイルとは
もとからヒドイもんでしたからね(笑)
以前からずっとやり続けていたので、むしろ昔のほうがずっと回してたかもしれません(笑)
その時は、単純に自分が好きなようにすればよかっただけですから。
好きなキャラを使って好きなプレイスタイルでやってました。
チームゲームになったら色々なキャラクターを使わないと環境に適応できなかったりするのでやる必要があります。
趣味なんですけど、ある程度の制約がつくようになりましたね。
趣味と練習ですね。
練習の時間が増えたことがプロになって変わったことです。
ちなみに、strider選手のゲーム以外での趣味などお聞きしたいのですが。
落語ですね。
落語を見るのが好きですね。
他には囲碁もやっていますし、読書も好きですし、アウトドアスポーツは全然やらないんですけどね(笑)
質より量って感じですね。
色々な本を読んでいます。
O・ヘンリ短編集が特にすごいと思った本ですね。
高校生の頃とか図書室のルールで借りることができるのが、1日3冊制限だったんですけど、1日に3冊読んで翌日返しに行ってまた3冊借りるを繰り返してましたね。
話は変わりますが、動画とかを見るときはユーチューブが基本的に多いですか?
このゲームを知ったのがニコ生でしたね。
昔はずっとその配信を見ていましたね。
上手い人の配信を見ているのが一番有意義な時間だったなと思いますね。
今もニコ生とかご覧になられてるんですか?
Twitchを見ることが多くなりました。
Twitch(ツイッチ)は、Amazon.com が提供するライブストリーミング配信プラットフォームである。
2011年6月に総合的なライブストリーミング配信サイト Justin.tv から、コンピュータゲームに特化したプラットフォームとして派生して立ち上げられた。対象となるジャンルはゲームの実況プレイ、e-Sports大会やその他コンピューターゲームに関連したイベントの配信である。配信内容はライブ放送が終了した後でも視聴可能である。引用元: Twitch(Wikipedia引用)
人間はね、そう性能に変わりなんてありませんから。
練習あるのみ!
strider選手の今後の目標
人と比べたりだとか、人より上手くなりたいだとかすべての経験が自分の財産になって上手くなっていくと思います。
そもそもesports系のゲームをするにはゲーミングPCとかが必要になってきます。
そのゲーミングPCの普及が日本ってまだそんなに高くないじゃないですか。
esportsに対する意識が高まれば、その辺りも改善されると思うんですけど、そもそものesportsに興味をもってもらう為の入り口が狭いと思っているので、競技性がとても高いことなどを一般の人にも知ってもらえれば、いろいろな面で日本はもっと成長するのではないかなと思います。
普及率が命だと思うので、そこが広がれば一番上のレベルももっと高くなっていくのではないかと思います。
日本でLoLがもっと流行ればesportsは拡大すると思います。
せっかく、日本サーバーができたので、もっと色々な方にやってもらえたら良いなと思ってます。
最後にstrider選手からなにかメッセージがあればお願いします。
プロゲーマーになってみたいキミ!門戸は開いているのでやってみたい方いましたらやってみませんか!
よろしくお願いいたします!
一緒にチームを目指して頑張れる方、ご応募お待ちしております!
まとめ
今回は、現役のプロゲーマーから貴重なお話を聞くことができました。
プロとアマチュアの境界は練習量なのだと改めて知り、どんな業界でも本質的な事は同じなのだと思いました。
そして、今回インタビューさせて頂いたHANAGUMIさんとstrider選手のご活躍に期待です!
LoLに関しては下記の記事をご覧ください。

生後3カ月からゲームに目覚めた生粋のゲーマーです!
ジャンルは幅広く遊んでいるので浅く広くという感じです。
楽しく熱意の伝わるゲーム記事を書いていきたいと思います!
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