eスポーツ全大会の賞金総額が100億円超え!拡大するゲーム市場
e-sportsを知れば知る程、その世界に驚きを感じている、あんころもちです。
さて、みなさんはe-sportsにおける大会の賞金は、どのぐらいかご存知でしょうか?
昨年おこなわれた全大会の賞金総額を合算すると、なんと100億円を超える程の金額に上るんです。
今回はe-sportsにおける大会の賞金額に着目し、世界でおこなわれている大会の紹介や、国内大会における賞金の問題点などを解説していきたいと思います。
驚愕の賞金総額!
昨年おこなわれたe-sportsの大会では、全102タイトル、大会数は4,157回おこなわれ、14,602人もの選手が参加しました。
そして全大会の賞金総額は2015年度から約32億円追加され、ついに100億円を突破することとなりました!
賞金総額1位の「Dota 2」では、「4,090,687,366円」もの金額が大会上位者に授与され、その金額の高さは他の世界大会と比較しても圧倒的な数字と言えます。
一方、国内の大会では「景表法」などの日本の法律の影響から、賞金は数十万円程度しかなく、こういった賞金額の少なさも日本のe-sportsの発展を阻害しているのかと思われます。
全大会で賞金総額100億円を突破した2016年度の、賞金総額TOP5は以下の通りです。
順位 | ゲームタイトル | 賞金総額 | 受取者数 | 大会数 |
---|---|---|---|---|
1位 | Dota 2 | 4,363,631,525円 | 847 | 137 |
2位 | Counter-Strike: Global Offensive | 2,019,736,550円 | 4372 | 854 |
3位 | League of Legends | 1,215,122,073円 | 1496 | 159 |
4位 | Heroes of the Storm | 542,127,039円 | 390 | 60 |
5位 | Call of Duty: Black Ops III | 438,486,626円 | 335 | 51 |
※ドル/円の換算は2016年12月31日時点のものとなっています。
e-sportsトッププレイヤー達の獲得賞金ランキング
その賞金総額に驚かされるe-sportsの世界大会ですが、プロゲーマーの中でもトップレベルの選手達は1億を超える賞金を獲得しています。
■2017年度9月時点、獲得賞金ランキングTOP3
順位 | Player ID | Player Name | 獲得賞金(2017) |
---|---|---|---|
1位 | KuroKy(ドイツ) | Kuro Takhasomi | 257,235,531円 |
2位 | Miracle-(ヨルダン) | Amer Al-Barkawi | 255,020,911円 |
3位 | Matumbaman(フィンランド) | Lasse Urpalainen | 255,020,911円 |
※ドル/円の換算は2017年9月16日時点のものとなっています。
※gameholic(ゲームホリック)調べ。
e-sportsの世界大会
e-sportsの世界大会は年々増加しており、10年前と比較すると、約2,000もの大会が増加しています。
ここでは、特に注目の高い大会を紹介していきたいと思います。
Intel Extreme Masters
本大会は、世界最大のe-sports運営団体「Electronic Sports League(ESL)」を運営する、ドイツの「Turtle Entertainment GMBH」が、2007年にスタートさせたe-Sportsの大会です。
この大会は「最も名誉あるe-Sports大会」と言われるほど大きな影響力を持っており、この大会で不採用になったゲームタイトルが、他のイベントでも採用されないといったことも起きるほどです。
「Intel Extreme Masters」は,さまざまな国で年間を通して開催されており、また常にハイレベルな大会を観戦できるところから、e-Sportsファンにとって魅力的な大会の1つとなっています。
Evolution Championship Series
本大会は、対戦型格闘ゲームのe-Sports大会の1つです。
1995年、アメリカで「スーパーストリートファイターII X」の大会として始まった本大会は、初回大会では参加人数が40人程しかいませんでした。
しかし年々その規模と参加人数が増していき、今では10,000人を上回る数の人数が大会に参加し、ラスベガスの高級ホテルで大会が開催される程、大きな大会へとなっていきました。
また、本大会では参加費用から10ドルが賞金額に割り当てられるため、参加者が多ければ多いほど、その分賞金額も跳ね上がるというユニークな特徴をもっています。
このような理由により、「Evolution Championship Series」は世界最大の格闘ゲーム大会と称されるようになりました。
The International
「The International」は、毎年8月にシアトルで開催されている「Dota 2」の公式世界大会です。
本大会は、2011年にドイツのゲームイベント「gamescom」で第1回目が開催され、その大会の優勝チームには、なんと100万ドル(約1億1000万円)の賞金が贈呈されました。
それまでのe-Sports大会の優勝賞金は、せいぜい数万ドル(数百万円) だったことから、本大会は一躍e-Sports市場から注目を集めることになりました。
以降、大会が開催される度に最高賞金総額の記録を塗替えている為、e-Sportsのファン達から、大会の内容と同様に毎年賞金総額がどれほど増加しているかというところも注目されています。
プロゲーマーとe-sportsを支えるスポンサー
プロゲーマーは、大会の賞金で生活を送っている方達の他に、ゲーム会社などとスポンサー契約をおこない、生活が保証された上で活動をおこなう方や、海外の大会への遠征費やパーツ(ヘッドセット、マウス、など)の提供を受けて活動する方達がいます。
PC周辺機器の老舗メーカー「Logicool」や、プロジェクターや液晶ディスプレイ専門会社「BenQ」などが、有名なスポンサーとして挙げられます。
また国内企業では、「au」や「大塚食品株式会社」もe-Sports市場におけるスポンサーとして名乗りを上げています。
日本における法律上の問題
海外の大会では、40億円を超える賞金総額の大会がありますが、日本での大会では数十万円ほどしかありません。
それは、国内では「景表法」という法律などが賞金が発生する大会には絡んできてしまうからです。
たとえば、有料のソフトを購入してゲームプレイをおこなった結果、ゲームプレイが上達したりキャラクターが強化された場合、そのおこないが景品獲得のために有利になるのであれば、「景表法」の取引付随性というものに該当してしまいます。
もし景表法の規制対象となった場合、賞金上限は10万円を超えてはいけません。
他にも、「刑法賭博罪」や「風営法」という法律も絡んでくるようで、国内で高額賞金のe-Sports大会を開催するのは、いくつか難しい問題をクリアしなければなりません。
不当景品類及び不当表示防止法(景表法)とは
事業者(メーカー、販売・サービス業者)は売上・利益の増大のために、各種広告等における自らの商品・サービスの表示(商品名、キャッチコピー、説明文、写真・イラストなど)を消費者にとって魅力的なものにしようと考えている。また販売にあたって景品類(賞金や賞品など)をつけることもある。しかし、その表示が不当(虚偽・誇大)だったり、景品類が過大だったりすると、公正な競争が阻害され、消費者の適正な商品・サービスの選択に悪影響を及ぼす。
景品表示法は不当な表示や過大な景品類を規制し、公正な競争を確保することにより、消費者が適正に商品・サービスを選択できる環境を守ることを目的としている。
今後の日本での展開
さまざまな問題により、日本での高額賞金がかかったe-Sports大会は開催が難しいとされていました。
しかし今年の9月16日に国内で開催される「GALLERIA GAMEMASTER CUP」という大会の賞金総額が、国内のe-Sports大会としては異例の500万円であると発表されました。
高額賞金がかかった日本のe-Sports大会は、「景表法」により難しいとされてきましたが、それはゲームメーカーが自社のゲームを扱った大会を開き、自社が賞金を出すことに限った話のようです。
今回のように、PCメーカーである「サードウェーブデジノス」が大会運営をし、賞金を出すケースでは、景品表示法に抵触しないそうです。
海外から一足遅れた環境といえる国内のe-Sportsですが、このような大会をきっかけに多くの人がe-Sportsの魅力に気づけば、国内でのe-Sports市場はさらに盛り上がってくるかもしれません。
まとめ
日本人プロゲーマーの活躍や「GALLERIA GAMEMASTER CUP」といった大会により、だんだんと国内におけるe-Sportsの土壌が整っていっているように思われます。
国内でのe-Sportsが更に発展しプロゲーマーの数も増えてくると、獲得賞金ランキングに日本人プロゲーマーの名が載る日もそう遠くないかもしれませんね。
日本のe-Sportsの更なる発展を見ていきたい、あんころもちでした。
※「個人の賞金額」に注目を当てた記事も、ぜひご覧下さい。

日々、ゲームと筋肉の文武両道を目指している『あんころもち』。
好きなジャンルは、サバイバルやローグライク系。
みなさんに、eスポーツの魅力を伝えていけたらなと思ってます♪
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